2021.08.26 マルセル・カルネ『悪魔が夜来る』1942 LES VISITEURS DU SOIR
脚本ジャック・プレヴェール、ピエール・ラローシュ

《 15世紀フランス。ユーグ男爵の城でアンヌ姫(デア)と騎士ルノーの婚約の宴が催されていた。集まった旅芸人の中には、吟遊詩人に化けた悪魔の使い、ジル(キュニー)とドミニク(アルレッティ)の姿があった。それぞれ婚約の二人を誘惑して、この幸福を壊そうというのである。ダンスが始まって、ドミニクは魔法を使い、ホールの人々を石のごとく固め、早速、目的を達しようとルノーに近づく。ジルもアンヌに迫るが、どうにも彼女に本気で夢中になってしまった。これで、悪魔その人が登場。男爵もドミニクの虜となり、争奪の決闘にルノーは倒れた。そして、悪魔によって牢につながれてしまうジル。アンヌは彼を救おうと悪魔の申し出を呑んだ。釈放されたジルは記憶喪失状態だったが、アンヌと初めてキスを交わした泉の水を飲ませると、愛の記憶を呼び覚ました。しかし、それが悪魔の嫉妬を買い、二人は石にされて鞭打たれる。だが、その心臓は変わらず熱く鼓動している。ちょうど、ナチ占領下においても、フランス人の自由への希望が萎えることがないように……。反ファシズムのメッセージを巧妙に溶け込ませた、カルネ=プレヴェール、黄金コンビのポエティックな中世幻想譚。このコンビの作品を支え続けたA・トローネルの美術の素晴らしさは言うまでもなく、キュニーの憂いを含んだ表情と対照的なアルレッティのコケティッシュなムードが軽やかに煽情的で、デアの清楚な美しさも忘れ難い。 ーーall cinema onlineより
ナチスが夜を支配した時代の抵抗フィルム



