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快樂する仏蘭西映画とか

ダヴィド・アブカヤ『ウィンター・ウォー』

2023.03.07  ダヴィド・アブカヤ『ウィンター・ウォー』 2016 WINTER WAR
 第2次世界大戦末期。極寒のアルザス地方を舞台に繰り広げられた過酷な戦いを、フランスの鬼才D・アブカヤが、監督・主演ほかひとり7役を兼任して生み出した戦争ドラマ。
 1945年1月、フランス極寒のアルザス地方を舞台に連合軍とドイツ軍が激突し、“アルザスのスターリングラード攻防戦”と評されることに。この過酷な冬の戦いを、「ビハインド・エネミー・ライン」のアブカヤ監督が製作・監督・脚本・撮影・音楽・編集・主演とひとり7役を兼ね、渾身の力を込めて映画化。第2次世界大戦中、自らの意志に反してドイツ兵として徴兵され、祖国フランスに武器を向けて戦うはめとなった、“マルグレ=ヌー”と呼ばれるアルザス出身者の知られざる悲劇に焦点を当てているのも見もの。ーーWOWOWより
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 落下傘部隊の生き残りの隊長が、故郷アルザスに転戦し、ドイツ軍に徴兵された実の弟と銃火をまじえる運命にーー。
 「一人七役」の気迫はともかく。理屈をつけて議論するばかりのフランス兵小隊の群像ドラマは、平板そのもの。起伏のないところを戦闘シーンでつないでいく(突然、ドイツ兵の銃弾が命中して、科白を中断するとか)パターンは、何度も繰り返されると白ける。
 不名誉な占領を受けながら、なお抗戦に転じたフランス軍の秘話。だが、題材を活かすには到らなかった。惜しい作品だ。
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